エジプト旅行記 第4章 古代エジプトの遺跡の象徴アブ・シンベル神殿
いわゆる遺跡の象徴、と言えば「アブ・シンベル神殿」。
悠久の時を経て岩山の頂きに現れる岩窟神殿のこの遺跡は、
見るものを圧倒する素晴らしさです。

1960年代にアスワン・ハイダムの建設により、この神殿を含むこの辺り一帯が
ダムの底に沈むことになります。
そこでユネスコが国際的な救済活動を開始、アブ・シンベル神殿は正確に分割されて、
60m上方の丘へ移築されたのです。
世界遺産という制度はこの遺跡の移築をきっかけに生まれ、もちろんアブ・シンベル神殿は世界遺産を象徴する遺跡として世界文化遺産に登録されています。

紀元前1250年頃に古代エジプト第19王朝のファラオ・ラムセスII世が建造した神殿は大神殿と小神殿からなり、大神殿は太陽神ラーを、小神殿はハトホル女神を祀っています。

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入り口を飾るのが、青年期から壮年期までの4体の巨大なラムセスII世像。
さらにこの神殿では、年に2回神殿の奥まで朝日が届き、神殿の奥にある神々の像を
明るく照らすといわれています。
その2回というのが、ラムセス2世の生まれた日と、
王に即位した日というのですから驚きです。。
今から3000年以上前に、ナイルの果てにこんなすごいものを造ったなんて、神殿の壮大さにもファラオの権威にも圧倒されてしまいます。

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小神殿は正面に10m近い王と王妃の像が6体あって、それぞれの像の両脇に
王子や王妃のレリーフが刻まれています。

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神殿の入り口にて。これはオリシスのポーズです。

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ライトアップされた神殿も想像以上の幻想的な美しさです。

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真っ青な空、澄んで乾ききった空気の中に、ナッセル湖を見下ろすように巨大な建造物が浮かび上がる姿を堪能するのには、誰もいないオフシーズンで正解。
ナイルの流れも美しく、「遥か遠くの地まで来た」という感慨が去来しました。

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# by deTiTi-travel | 2009-08-29 16:38 | アフリカ
エジプト旅行記 第3章 ナイル川中流域の遺跡めぐり
古代エジプトではたくさんの神々が登場します。
ワニの頭をした水の神セベクには恐怖と畏敬の念を、はやぶさの姿をしたホルス神には強さや機敏さの憧れを、牛の耳を持つ女神ハトホルには母性や豊かさを、猫の頭を持つ女神バステトには親しみを・・・
人々の生活に根ざした想いや感情が、そんな神々に姿に借りてそこかしこに祀られているのが、なんとも微笑ましいと感じました。
なんと、考古学博物館には猫やヘビ、サル、ワニなどなどのミイラが残されていて、彼らの篤い信仰心には驚かされました。

そんな神々と出逢える遺跡めぐりの旅、ナイル川クルーズの旅程に従って、アスワン地域からご案内します。


*イシス神殿(アスワン)

イシス神を祭った神殿。イシス神とは、オリシスの妻でありホルスの母。
古代エジプトでは「聖なる島」と呼ばれていたフィラエ島にあったのですが、アスワンダムによる水没で現在のアギルギア島に移築されました。
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*コム・オンボ神殿(コム・オンボ)

コム・オンボ神殿は、ホルス神と、ワニの神であるソベク神のために建てられたものだといわれています。
ひとつの神殿でふたつの神々を祭ったためすべてが2重構造になった異彩の神殿です。
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*ホルス神殿(エドフ)

紀元前3世紀頃プトレマイオス朝時代に建てられた神殿。
エドフのハヤブサの頭部を持つ「王権の守護神ホルス」を祭る巨大な神殿で、迫力の第一塔門は高さ36m幅137メートルもあります。
王権の守護神ホルスはそこかしこに。
古代エジプトの遺跡の中でも保存状態がよく、回廊壁面にはファラオの日常生活を描いているかのような美しいレリーフが延々と続いています。

そんなレリーフの中には、ファラオがペットにしているライオンに餌として手足を差し出した奴隷の記録が描かれています。
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*ハトシェプスト女王葬祭殿(ルクソール)

長い修復の年月を経てオープンした至聖所が残るハトシェプスト葬祭殿は、「古代エジプトで最も美しい建築物と呼ばれています。
その外観はすばらしく、美しいカラーが残る数々のレリーフは見逃せません。
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*メムノンの巨像

さとうきび畑の間に突然そびえたつ2体の巨像は、エチオピア王でトロイ戦争の英雄の名前をとって「メムノンの巨像」と呼ばれています。
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*アラバスター職人

アラバスターとは、エジプトでファラオ時代から使われている、大理石の一種の美しい石です。今でも古代の神々をかたどった像や壺などを製造しているのです。
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*スークでお買い物(ルクソール)

ベリーダンスの衣装を扱っているお店で、金銀の装飾を施されたベルトを買いました。
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*カルナック神殿(ルクソール)

カルナック神殿とは、アメン大神殿、ムト神殿、コンス神殿などからなる巨大な神殿群で、古代エジプト宗教の総本山と言えるところです。
その中でも「アメン大神殿」は、エジプトで最大規模の遺跡です。
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顔が羊(静)・体がライオン(動)というなんともユニークなスフィンクスが並ぶ参道を経てアメン大神殿を進むと、立ち並ぶ巨大な大列柱に圧倒されます。
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ここカルナック神殿では夜になると遺跡がライトアップされ、ファラオの威厳を示すような迫力に感動しました。






*ルクソール神殿(ルクソール)

アメン大神殿の付属神殿として建設されたルクソール神殿は、かつてカルナック神殿と参道で結ばれていました。
正面の第1塔門には、オベリスクが1本だけ。
右側に並んでいたオベリスクは、ナポレオンがフランスに持ち帰り、現在パリのコンコルド広場に建っています。
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# by deTiTi-travel | 2009-08-25 14:53 | アフリカ
エジプトで見つけたおいしいものたち
まずは、今回の旅の友「STELLA」ビール。
45度の熱風を歩いた後、乾いたのどを潤してくれました。
エジプト人はイスラム教徒がほとんどなので一般的にはアルコールを飲みませんが、
外国人観光客が集う場には普通に常備されています。
国産ながら「輸出用」のステラ・ビールは、
アサヒスーパードライのようなすっきりした飲み口です。

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イスラム圏のお菓子は、一般的にすごく甘くて苦手だと思っていたのですが、
エジプトで食べた「コナーファ」はめちゃめちゃおいしいです!!
ココナッツを練りこんだタルト生地の上に、さらに鳥の巣状のココナッツとアーモンドを乗せて焼き上げた、
お味と食感を楽しめるお菓子です。
ほんとにお勧めです。

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出発前から興味津津だった「コシャリ」。
コシャリとは、米、マカロニ、スパゲティ、レンズ豆といった食材の触感が楽しい
エジプトの庶民的なメニューです。
今回は一度しか食べる機会がなく、帰国して私がチャレンジしてみました!

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今回は「赤いんげん豆」をトッピングしてみました。
ソースを変えてアレンジしても美味しいと思いますよ。
簡単にできますから、想像するよりまずはお試しあれ!

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# by deTiTi-travel | 2009-08-18 11:02 | 中近東
エジプト旅行記 第2章 麗しのホテル編
旅好きの私が、その中でもとりわけ大事にしているのが「ホテル・ライフ」です。
遺跡や砂漠を巡るアドベンチャーな旅も、ヨーロッパの文化に触れるエレガントな旅も、
私にとってホテルはひとつの終着点となります。
文化や歴史に触れる舞台として、また、新しいホテルなら最先端の情報の震源地として、
私はその土地で一番のホテルに滞在することをモットーにしています。
旅という限られた時間の中で、ホテルには対価を払ってでも過ごす価値のある、
文化や発展が集約された濃密な時間が約束されているのです。

さてエジプトのホテルはと言えば、古代から連綿と続く長い歴史と、1952年のエジプト革命以前イギリスの植民地であったという背景、そして現代という3つの顔があり、
コロニアル、中世と見まごうヨーロピアンな装飾の傾向、モダンスタイル建築が混在しています。

そんな中でも私が今回滞在した素敵なホテルをご紹介しますね!



*Four Seasons Cairo at the First Residence (フォーシーズンズ・ファースト・レジデンス)(カイロ)

私のエジプトで一押しのホテル、フォーシーズンズ・ファースト・レジデンス。
ナイル川西岸のカイロ中心街に位置し、エジプトでも最高級と言わしめるこのホテルは、
そのノーブルな佇まいがヨーロッパのホテル以上にエレガントです。
そんな建物の美しさはもちろん、スタッフの優雅で行き届いたホスピタリティに感動、レストランもスパも素晴らしく、何もかも非の打ちどころがありません。
プールをはさんでモールが隣接しており、ショッピングも楽しめます。

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このホテルのスパ「Spa and Wellness Centre」では、
インドネシアのFour Seasons Resort Bali at Sayanのスパの有名なスタッフたちがこの地に出向き、
バリ・ニーズな本格的マッサージを施してくれます。

レストランは、イタリアンの「Seasons」とタイ料理の「Lai Thai」、
プールサイドのレバノン料理「Aura」があります。
ムラノガラスのシャンデリアがゴージャスな「Seasons」では、豪華ビュッフェの朝食に始まり(フレッシュ・マンゴーをつぶしたジュースは涙モノ!)、夜は本格的なディナーまで楽しめます。

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タイ人シェフによる本格的タイ料理「Lai Thai」は、
インテリアもスタッフも本場さながら、お料理もとにかくおいしい!!

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(写真フォーシーズン6 タイ料理)

そしてアペリティフには、「Library Bar」でドライマティーニを美しいグラスでいただきます。

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このホテルには「日本人ゲストリレーションスタッフ」が常駐していて(この道のプロ・菅野真澄さん)、
私たちを常にサポートしてくれます。
またルームサービスで和朝食をお願いすることもでき、希望すればなんと朝3時でも手配してくださるのです。
ほんとうに「至れり尽くせり」の極上のホスピタリティを満喫しました。

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*Sofitel Old Winter Palace (ソフィテル・オールド・ウィンター・パレス)(ルクソール)

ナイル川に面しルクソール神殿に程近く、ヴィクトリア王朝風の趣のあるホテル「ウィンター・パレス」は、
1901年開業以来100年以上の歴史を誇ります。
アラブの王族が冬のカイロから避寒の離宮として利用していた建物をホテルとして改装しただけあり、
クラシックな雰囲気を今に残し、優雅な調度品に目を奪われます。
エジプトの社交場にふさわしく、アガサ・クリスティなど各国の要人・文化人にも愛されていたようです。

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有名な美しい庭園は、同じ北アフリカでも最も歴史的なホテルの一つマラケシュ(モロッコ)にある「マムーニア」にも似た風情で、プールサイドで過ごす午後は至極の時間です。

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メインダイニングの「1886」も格式高いフレンチレストランとして有名ですが、
私のお勧めは深紅の壁とエジプトの絵画に囲まれた「Royal Bar」です。
大好きなヒョウ柄のインテリアも素敵でした。

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そして、アガサ・クリスティの「ナイルに死す」の舞台となったアスワンのホテル
「Old Cataract (オールド・カタラクト)」もかつての離宮だったそうです。
今回の旅では残念ながら改装中で訪れることができなかったので、次回はぜひ足を運びたいものです。



*Mena House Oberoi (メナ・ハウス・オベロイ) (カイロ)


1869年開業の伝統あるホテル、「メナ・ハウス・オベロイ」は、
今回滞在したホテルの中でも古きよきエジプトを堪能することができました。

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ギザのピラミッドから歩いて5分の立地なので、
ここに滞在するならぜひ有名な「ピラミッドビュー」のお部屋をリクエストしてください。
私たちもエジプトに到着してすぐに感動を覚えたのが、この部屋から眺めるピラミッドでした!

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レストランもイスラム色が濃く、コンチネンタルと言えどもエジプト料理のメニューも豊富で、インディアンもありました。

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# by deTiTi-travel | 2009-08-15 14:50 | ホテルセレクション
エジプト旅行記 第1章 ギザの三大ピラミッド
お待たせしました!
エジプト旅行記スタートです。
第1回目は、世界の七不思議にも数えられる「ギザの三大ピラミッド」をご紹介します。

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エジプトといえば、誰もがイメージするのは、カイロのギザ三大ピラミッドではないでしょうか。

エジプトの首都カイロ近郊のナイル河西岸にあるギザからダハシュールまでの
ピラミッド地帯は、1979年に世界文化遺産に登録されています。
カイロの南25kmにある古王国時代(前2700~2200年)のメンフィスを中心に
約80ものピラミッド群が集中していて圧巻です。

ギザのクフ王、カフラー王、メンカウラー王の三大ピラミッドは、オリオン座の3つの星に
対応した位置関係にあるとされているのも、なんとも壮大でロマンチック。
また、古代エジプト人は、太陽信仰があったことから、「太陽へ昇る階段」として
ピラミッドを崇めていました。

「世界の七不思議」とは、紀元前2世紀にビザンチウムの数学者・フィロンの書いた
「世界の七つの景観」の中で選ばれた、古代の地中海地方に存在していた
7つの巨大建造物を指しますが。
その中で4500年の時を経て現存するのは、唯一ピラミッドだけなのです。



*クフ王のピラミッド

古代エジプトのファラオの中で、ツタンカーメンと並んで有名なのがクフ王です。


エジプトで、ギザの三大ピラミッドの中で一番大きなものが
クフ王の作ったピラミッドになります。(現在の高さ138.8m)
ギザのピラミットだけではなく、古代のエジプト史上を見ても、最大級のピラミッドになります。

現在、見学者は大ミラミッドの創建時の入口の右下にあるイスラームの
カリフが開けた盗掘坑から内部に入ることができます。

入口から狭く蒸し暑い通路を進むと「王の間」に至りますが、部屋の奥に
蓋のない花崗岩製の石棺が置かれているだけ。
クフ王の墓というには質素な空間でした。

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*カフラー王のピラミッド

三つ並んだピラミッドのうち、中央に鎮座しているのがカフラー王のものです。
作られたのは紀元前2530年頃でカフラー王のピラミッドの高さは約143m
基底の一辺は215mあります。
頂上付近に創建当時の化粧石が一部残っています。


*メンカフラー王のピラミッド

メンカフラー王とは、クフ王を祖父、カフラー王を父に持つファラオ(王)で、
紀元前2500年代に王位についていた人物です。
三大ピラミッドの中では一番小さなもので、
第1、第2ピラミッドと比べると半分ほどしかありません。


砂漠から3大ピラミッドを一望することができます。

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*人面獣身スフインクス

スフィンクスはエジプトだけではなく、メソポタミア神話やギリシャ神話にも登場します。

エジプトにある他のスフィンクスは、体はライオン(=強さ)で、顔(頭=冷静・知性)は
山羊の形をしているのですが、ギザの大スフィンクスは第2ピラミッドを
建造したカフラー王が後に、カフラー王の顔に掘り変えられたとも言われています。

長い間砂漠の砂に埋もれてたスフィンクスの全貌は、ようやく100年前にも満たない
近年になって明らかになりました。

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初めて見たピラミッドは、その大きさ、悠久の時間の流れのスケールに圧倒され、
一瞬タイムトリップしたような錯覚に陥るのでした。
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# by detiti-travel | 2009-08-10 15:15 | 中近東



deTiTi TiTiの好奇心を巡る旅ブログ
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TiTi(ティティ)
八巻多鶴子。東京生まれ。
85年よりトキオクマガイ
などのアタッシュドプレスを経てファッションデザイナー
永澤陽一のパートナー
としてパリコレクションを
発表するかたわら、代表
取締役として数々の
ブランドプロデュースにも
携わる。
2006年12月にジュエリーブランド「deTiTi」を発表。同年、宝石界の権威
GIAが認定「JAIPUR JEWELRY SHOW」に
日本人初の招待デザイナーとして出展。最も優秀な
ブースとして表彰される。
2008年青山に「deTiTi」の
初の路面店をオープン。
洋と和、伝統とモダンを
融合した手仕事による
逸品のほか、造詣の深い
和装小物も手掛ける。

■deTiTi ウェブサイト
www.titi-kt.com
■TiTi の日常を綴った
華麗なるジュエリーデイズ
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